ブックシェア制度:レポート

民事実務基礎

「具体・抽象」トレーニング

017/(著)細谷功/PHPビジネス新書/
保管場所:会社保管

【なぜこの本を選んだか】

最近、公務員対策講座の受講相談をすることが多くなり、その中で科目の多い内容を短い時間の中でうまく説明したり、よりイメージしやすいように話すにはどうすればいいかなどを考えたりするようになりました。司法試験の講座ほど相手の到達目標が明確になっているわけではなく、さらに相手の状況に合わせて講座の仕立てが大きく変わるので、一義的なやり方ではなく、より応用できる技法を学びたいと思い本書を手に取りました。
 

【本を通じて学んだこと】

本書ではそもそも「具体と抽象」とは何なのかという理解を様々な事例を通じて学んでいく。「具体と抽象」とは、質的な拡大の軸であり、知識だけの横の広がりではないような「縦の価値観」を理解することが重要です。これは対比や共通性を見つけることで物事を抽象化することであり、法律の趣旨に戻って分析することに通じているようにも感じます。知識の差という横の広がりに加えて、そこから分析する観点である縦の広がりがあるからこそ、抽象度が上がるほど理解できる人は少なくなっていきます。一方で本質は抽象的な概念にあるため、具体的な言葉の連続で共通理解により近づけることができる。そのため、川上から川下へ一つ一つ分解しながら、言葉を整理していく必要があると感じました。
 

【この本を読んで目標に対して自分はどう活かせるか】

「具体」と「抽象」の違いについて、この本でより明確に知ることができました。その上で、問題解決の考え方の流れを知ることができたので、今後受講相談の内容を縦と横の観点から分析してみることが必要であると感じています。特に公務員試験の受講相談では、こちらの持っている情報と相手の情報の差や重視している価値観に大きな差があるため、そこを埋める必要があります。このコミュニケーションギャップを埋めるためには、具体的なセンテンスから相手の抽象的な部分をより自身の抽象的な部分に近づけるようにしなければいけません。コミュニケーションは「言葉による切り取り」の連続で成り立っているので、一つ一つの問題解決策をまずは提示していき、それらを抽象化してまとめる必要がありますが、指針が見えたというところで本書を活かせるように感じます。
 

【この本のあらすじ】100文字程度 

具体的に言ってくれ、という場合をよく耳にします。しかし、本当に具体的な説明が必要なのか、具体的とは何なのかを考えたことはあるでしょうか。分かりやすい説明の本質を理解するためにもまず、この本から具体・抽象という言葉は何なのかを見つけてみてください。