ブックシェア制度:レポート

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正々堂々

032/(著)西村宏堂
保管場所:社員保管(貸出不可)

【なぜこの本を選んだか】

2018年ミス・ユニバース世界大会は、スペイン代表のアンヘラ・ポンセさんが選ばれました。彼女はトランスジェンダーの女性です。ミス・ユニバースは世界の注目度も高いレースなために、報道も大きく、結果的に「ミス・ユニバースの名に傷がつく」「ちゃんとした女性を選ぶべき」など痛烈な批判や差別発言もメディアを占拠したのです。しかし、アンヘラ・ポンセさんは「わたしは女性です」としっかりと反論をしました。彼女が選ばれた事は、また1つ大きく時代が変化している事を思わせ非常に喜ばしい歴史となりました。そして、その時、メイクアップ・アーティストとして参加していたのが、本書の著者である、西村宏堂さんです。

【本を通じて学んだこと】

 世界には自身がLGBTQ当事者で、周囲にそのことを告白出来ず、また本来の自分を隠したままに苦悩の日々を送る人はまだまだ多数です。著者も幼少期から成人する前後までは、心許せる第三者を得る事が出来ず鬱屈した様子がつづられていました。今はライフスタイルやファッション等様々な分野で西村さんを拝見します。自分自身を肯定して愛して楽しんでいる事が強く伝わってきます。
“古い薬は古い薬”という言葉が出てきます。医者は新たな良薬が出てきて、昔の古い薬よりも効果的であるならば、新たな良薬を使うという例えなのですが、人の価値観こそそのように更新作業をかけられるようにありたいと思います。“常識を疑え”とはよく言われますが、同類の視点かと感じます。近年で更に表現力が増してきた方として、きーちゃんこと氷川きよしさん。新しいブランディングを経たかのようですが、本来のきーちゃんを出しただけの事かもしれません。長い芸歴の中装いながら、コツコツと積み上げ、いよいよ周囲も交えての正々堂々に、自分のような新たなファンをつけています。その人らしさの放つパワーは強烈です。西村さんやきーちゃんのようにメディアに出る側でなくとも、そのコミュニティの中で放たれていると思います。その時初めて、その人が素直に健やかにあることが出来るのだとわかります。

【この本を読んで目標に対して自分はどう活かせるか】

かつて東京都知事選立候補者の中に「同性愛者は親のしつけがなっていないから」と明言した方がおられました。数年立って、あの時の立候補者は、今LGBTQをどう認識しているのかとふと思い出しました。投票は安易にすべきではないとも、再確認した瞬間でもありました。今、youtuberの中には、LGBTQを活かしてのタレント活動や、個人で動画発信など、にぎやかな個性が溢れています。しかし、そんな風に生きることが出来る方もまた皆ではないわけです。西村さん自身は、男性でも女性でも無いクィア(Q)が近いけれどちょっと違う気もするというような表現があり、「よもやカテゴライズだとか理解するだとかが、そもそも不要なエネルギー」という時代を目指したいです。

【この本のあらすじ】100文字程度

自分のことを劣等と思いこんでいた著者が、ユニークな個性として胸を張ることが出来た、その過程には、誰しもが日々を楽しんで自分らしい自分になるアイデアが溢れています。