ブックシェア制度:レポート

完全版 タロット辞典

046/(著)アンソニー・ルイス/朝日新聞出版
保管場所:社員保管(貸出不可)

【なぜこの本を選んだか】

 世界に愛好家を持つタロットの世界に興味を持った。

【本を通じて学んだこと】

 遊戯用カードとして誕生しており、紙は紀元前100年前の中国で発明されていることから、中国の発祥のようだ。タロットカードといえば、そもそも美しいアートの1つのような印象があったが、それらはヨーロッパからとなり、芸術家達が古代ギリシアやローマの写本、聖書等から着想を得ているとわかり納得した。初期タロット・デッキは、当時の文化に浸透していたローマカトリック教会の影響に由来している。庶民は読み書きが出来なかった為に、教会は、表象や寓意や話し言葉を使って使徒たちを救済へ導いた、その様が反映されたということだ。イタリアからフランスに、その後、マルセイユという一大拠点に根ざす。“マルセイユ版”とよく目にするのはこのことか。元々は裕福なイタリア人家族の為の工芸品だったというタロットが、互いの運命の着想を持たされてきたのが1500年代とされる。歴史を振り返ると、星の配置、雲の形状、ティーカップに残った茶葉の模様等、予測不可能に出現するものは、その類を問わず、未来の予言ツールとして利用されてきた。1700年代に入ってから、ヨーロッパを中心にタロットが単なる遊戯の域を越えて運勢判断の重要な材料となったよう。

【この本を読んで目標に対して自分はどう活かせるか】

 占い愛好家の重要ツールという認識が一般的かもしれないが、カードそのものが持つ芸術性は奥が深い。中には、豪華な衣装に身を包んだ、ヴィスコンティやスフォルザという世界に名を知られるミラノの資産家を描いた逸品があったり、イラストレーター手書きによるシリアルナンバー付きなど、世界各地には、このような唯一無二の美術品としてのタロットが存在していることを知った。何世紀も前に誕生したある種のレジャーが現代に形を変えながら在り続けることに関心があったが、この芸術性は人の心捉えて止まないだろう。また占い的視点から言及するならば、自分にはその興味関心は薄いのだが、この機に1つ1つのカードの意味合いを読み込んでみた。いずれにしても、良い悪いという運気は無く、その都度目の前の人生を選択するのは自分であると着地する。タロットは、とても懐の広い、人生の先輩のようなものかもしれないという印象に変わった。 

【この本のあらすじ】100文字程度

 カードの78枚が総合芸術のようで、作者によって全く違う世界観を楽しめる。視覚的味わいと、描かれたものからの想起と、五感を刺激する美術品。深堀りすると歴史や哲学なども背景にあるために、夜が明けてしまうかもしれない。